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ずっと一緒に生きてきたんだから

孟冬の候 皆様いかがお過ごしでしょうか。

 

ひと月前の暖かさはどこへやら、ここ最近は急激な寒さに体が馴染まず身を震わせている今日この頃です。

 

最近といえば北海道では熊が出没する話をよく聞くようになりました。

今年の夏の暑さで農作物が焼けてしまったように山の食物となるものも育っていないのか、人里まで食べ物を探しに来るケースが増えてしまっているようですね。

 

熊は古くから日本に生息している大型獣です。

熊に纏わる伝承と言えばアイヌ文化のイヨマンテなどが有名かもしれませんが、古事記に於ける日本神話にも熊は登場しているんですよね。

熊野山にて神武天皇一行の意識を失わせる程の荒ぶる神とされたのが熊と言われており、神代の頃から熊は人々にとって畏れ敬うものとして共に存在していた事がわかります。

 

共に日本の歴史を歩んできた人と熊、お互いの在り方を思う時にどちらも守れる手段を講じていけるのはやはり人間の方だと思うのです。

熊の被害による怒りや悲しみを重く受け止めると共に、それでも種の共存に努める人間の姿には積み重ねてきたものの深さを感じますね。