【初宮詣】
赤ん坊が初めて神様にご挨拶をする報告と感謝、これからの成長を見守っていただく為の祈願です。
生後1か月にお参りするのが主流ですが、50日・100日など地域によって異なる場合があります。
また、生後100日頃には初めてお米(重湯)を口にして「飲む」から「噛む」という変化を行う「お食い初め」という儀式を行います。「一生食べ物に困りませんように」という願いも込めるものです。
赤ん坊の頃の儀式が多いのは、昔は医療技術がなく出生率が今ほど高くなかった為、節目節目で無事育ってくれている事に感謝した事がはじまりとされています。
※歯固めの石は境内にある石を使用しますので、ご希望の方は神社の者に一言ご相談ください。
【七五三詣】
七五三は神様に子供が無事に過ごせている事を感謝し、今後の健やかな成長を祈願する儀式です。
平安時代中期の公家の間で行われたのがはじまりで3歳・5歳・7歳それぞれに意味があります。
・3歳~髪置の儀 ・・・ 切ったり、剃ったりしていた髪を伸ばし始める儀式です。
昔は髷を結ぶ為に男の子も髪を伸ばし始めた為、男女変わらず祝う
事が多かったそうです。
現代では女の子がお参りすることが比較的多くなっています。
・5歳~袴着の儀 ・・・ 初めて袴を履く儀式で、それまでは男の子は浴衣のような服装で女
の子とあまり変わりはなかったそうです。その為男の子がお参りに
来ることが多いです。
・7歳~帯解の儀 ・・・ 付紐付きの幼児用の着物から、帯結びする着物に代わる為に行われ
る儀式です。女の子がお参りに来る事が多いです。
かつてはおよその年齢によって衣服の種類や髪型が決まっており、その変化が形式的ではあるもの
の服装のうえで大人の仲間入りをする事、つまり七五三は子供の成長を社会的に認知する大切な通過
儀礼で、大変おめでたい事とされているのです。
【安産祈願】
妊娠五か月の戌(いぬ)の日に妊婦が腹帯を巻き安産を願うのが「帯祝い(おびいわい)」です。
戌の日を選ぶのは、犬は多産で、お産が軽い事にあやかっての事です。
腹帯は「岩田帯」ともいい、お腹の赤ちゃんを保護し母体と赤ちゃんの安全を守るものです。
【成人奉告】
成人を祝う儀式は古くは男子の「元服」、女子の「裳着」や「髪上げ」などで、おおよそ数え年の
十五歳から十七歳の頃に執り行われていたそうです。
現在は満二十歳になると成人を迎え、社会的にも法的にも責任を負う立場となって大人の仲間入り
をします。
【年祝い】
年祝いとは広い意味では幼児期からの人生儀礼すべてを含みますが、一般には還暦以後の長寿を
祝う儀式の事をいいます。
・還暦 (かんれき)・・・六十歳のお祝い。干支は十干十二支の組み合わせとなっており、六
十年で暦が一巡する為「暦が還る」で還暦とされています。
・古希 (こき)・・・ 七十歳のお祝い。唐の詩人・杜甫(とほ)が作った詩の一節、「人生
七十古来稀なり」が由来とされています。
・喜寿 (きじゅ)・・・七十七歳のお祝い。『喜』の字の草書体が七十七になる事が由来とさ
れています。
・傘寿(さんじゅ)・・・八十歳のお祝い。傘の略字が八十となるのが由来とされております。
・米寿 (べいじゅ)・・・八十八歳のお祝い。米の字を分けると八十八となるのが由来です。
・卒寿 (そつじゅ)・・・九十歳のお祝い。卒の略字である卆が九十と読めるのが由来です。
・白寿 (はくじゅ)・・・九十九歳のお祝い。百から一を取ると白という字になるのが由来。
・百寿 (ひゃくじゅ)・・・百歳のお祝い。
神道では年は積み重ねていくものとされています。
人生の節目毎に、無事に過ごせている事を神様に感謝すると共にお祝いする事が大切となります。